S.T.G.20周年記念

S.T.G.の歴史

1995年

7月頃にDirectXの前身GameSDKのベータ版を手に入れたのでWindows95版S.T.G.の開発を開始しました。既にあったMS-DOS版をベースにプログラム、画像などすべて0から作成し直す事にしました。しかしDirectXどころかWindowsやC/C++言語での開発すらも初めてだったため画面に1ドット表示するだけでもかなり手こずり何か月もかかってしまいました。それでも頑張ってプログラミングを続ける事ができたのはGameSDKに入っていたFoxBearのサンプルプログラムの影響が大きいです。非力なPC-9801版のWindows95で多重スクロールと滑らかなキャラクタアニメーションを実現していました。当時最新のグラフィックボードを接続して60FPS以上出たときは度肝を抜かれました。

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FoxBearのサンプルプログラム

1997年

CONSUMERSさんにBGM作成を依頼しました。GM版とGS版のMIDIファイルを両方を作ってもらいました。
当時はmp3やogg、waveはHDDの容量やCPUの負荷がかかりすぎるため再生できませんでした。
この後CONSUMERSさんの手によってS.T.G.オリジナルサウンドトラックも完成しました。

1998年

12月18日S.T.G.が完成しました。この日VectorとNIFTY-Serveの送金代行システムに登録しました。売り切りで700円くらいだったはず。

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1999年

2月頃にはVectorでS.T.G.がシェアウェアとして公開されました。こちらは売り切り600円くらいだったはず。(実際の支払いは手数料込みで700円)
https://www.vector.co.jp/soft/win95/game/se091372.html
2月4日のVectorの週間ソフトニュースで紹介されました。
https://www.vector.co.jp/magazine/softnews/990204/n9902044.html

2000年

1月28日にMSD JAPANより全国のパソコンショップでCD-ROM版のS.T.G.が発売しました。定価980円。
CD-ROMにはCD-DA形式でオリジナルサウンドトラックに収録したものと同じBGMが収録されました。
HDDにインストールしてCD-ROMがドライブにセットされているときはCDからBGMが再生するのでBGMの品質が格段に向上しました。
またBGMはソフトウェア・シンセサイザーのReasonで作成したアレンジ版も収録されていてかなり豪華になりました。

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最終的に6300本ぐらい売れたっぽい。

2001年~2010年

MSD JAPANよりCD-ROM版のS.T.G.が発売された事によりS.T.G.の開発は一区切りを迎えました。
開発当初はDirectXのバージョンは1だったのにWindowsXPが出た頃にはDirectXのバージョンは8になってしまいました。
DirectX8では2D表示は廃止され互換モードで動作はするようになってしまいS.T.G.は10FPSを切ってしまうような惨状です。
そのため新しいOSで動作させるためにWindows+DirectX7版、Windows+DirectX8版、Windows+OpenGL版、MacOSX+OpenGL版などを開発しました。
またサウンド面に関してもDirectSoundだけでなくDirectMUSICやOpenALにも対応しました。途中3Dサウンドにも対応してました。
しかしながらWindowsのゲームは配布する手段に乏しかったためそのままお蔵入りしてしまいました。
この時のOpenGL、OpenAL、MacOSXのプログラミングが後のAndroid版やiOS版の作成に役立ちました。

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2010年11月1日にアンドロイドやろうぜ!ByGMOゲームアプリコンテストが発表されました。
締め切りは2011年4月頃になっていてあまり時間がなかったため急ピッチでGMOのVividRuntimeSDKに対応したS.T.G.を完成させました。
このGMO版ではエンディング用に1曲ChipTune版のBGMを追加しました。
ところが2011年3月の東北地方太平洋沖地震の影響で締め切りが延期されてしまいました。

2011年

12月15日にアンドロイドやろうぜ!ByGMOゲームアプリコンテスト表彰式ならびに受賞パーティーのご案内が送られてきました。
この時点ではまさかS.T.G.が受賞しているとは知らなかったので
「会社ではなく個人なのですが出席しても良いですか?他のゲームを作った方がどんな方なのか興味があります。よろしくおねがいします。」
なんて返事を送っていました(笑)
そして渋谷にあるセルリアンタワーの会場で突然名前を呼ばれびっくり。アクション部門のカテゴリ別大賞を受賞。賞金30万円いただきました!
会社帰りの私服で参賀したのですが個人の受賞者は私を含めて数人で他はメーカーの方でみんなスーツでした。
DaimonSoftwareのS.T.G.が日本一ソフトウェアさんやCAVEさんと並んでいてすごく緊張しました(笑)
GMOが運営するGMOゲームセンターでS.T.G.を公開。完全版は売り切り100円、ライト版は2面まで遊べて無料でした。
https://web.archive.org/web/20160602123254/http://gmo-game.com/app/339/
https://web.archive.org/web/20120114181452/http://www.andromania.net/2011/05/23/s-t-g/

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2016年

8月10日、GMOのGゲーサービス終了に伴いGMO版のS.T.G.がダウンロードができなくなってしまいました。そこでGoogleのAndroidSDKに対応したGooglePlay版を作成することにしました。
しかし元々S.T.G.はC++言語で作っていたのですがAndroidは基本Java言語で作る必要があるため移植にかなり苦労しました。
なんとかJava言語からC++言語を呼び出すことができました。

2017年

4月13日にAndroidのGooglePlay版を公開しました。
大幅にプログラム修正し右側のスコアなどが表示されている部分を削って縦画面に対応。
また途中のデモ画面やエンディング画面をSpriteStudioを使って作り直してエンディングに未使用画像を追加しました。 一度クリアしたらベーマガに投稿したMiniSTGも遊べるようにしました。
今までは売り切り有料で配布していましたがバナー広告を付けて無料で配布するようにしました。
https://play.google.com/store/apps/details?id=info.daimonsoft.stg

2018年

2月7日iOS版をAppStoreで公開しました。AndroidのGooglePlay版とはソースファイルレベルで同じになっています。
日本語版
https://itunes.apple.com/jp/app/s-t-g/id1341435193?l=ja&ls=1&mt=8
英語版
https://itunes.apple.com/us/app/s-t-g/id1341435193?l=en&ls=1&mt=8

AndroidiOS.jpg
左がAndroid版 XperiaZ3、右がiOS版 iPhone5s

色々なS.T.G.

MS-DOS版S.T.G.

1995年頃石川県にある専門学校KISTの卒業研究でMS-DOS版S.T.G.を作成して提出しました。すべてアセンブリ言語(マシン語)で開発。当時の私はBASICとアセンブリ言語しか使えなかった(笑)あとAd Libの操作方法が分からなかったので音は出ません。対応機種はPC/AT互換機とPC-9821。

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Windows3.1版TinySTG

https://www.vector.co.jp/soft/dl/win31/game/se088324.html
1995年頃に初めて作ったWindows3.1用のプログラムです。当時Windowsでの開発で流行っていたMFCライブラリを使用しているがMFCライブラリはゲーム開発には全く向かない仕様だったためかなり苦労しました。完成してから失敗したと気が付きました…。

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S.T.G.2

1998年12月頃にDirectX6~DirectX7のDirect3Dを使ってS.T.G.2を開発開始しました。
もうタイトル画面ぐらいしか残ってない…。

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スペースガード特殊部隊ガイア(S.T.G.2)

当初はS.T.G.2という名前だったのですが途中からタイトル名を変更しました。
開発中にDirectX8が発表されたので対応したのですがDirectX7以前とDirectX8は互換性が全くないため1からすべて作り直すことになりました。
なんとかSTAGE 1のボスが登場する所まで作成したのですがそのまま完成せず消えてしまったタイトルです。
その後HDDが壊れてデータが消えてしまってプログラムごと紛失してしまいました。

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MiniSTG

マイコン BASIC Magazine(ベーマガ) 2000年7月号127ページに掲載されました。
256色モードを使用しているためPC-9801では動作せずPC-9821専用でした。
またキャラクタの拡大縮小処理が遅くてCPUがPentium100MHz以上でないと遅くて遊べませんでした。

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PocketSTG

ポケットステーションにS.T.G.の2面だけ移植したもの。地球から月に向かって月が消えていく所まで作りました。
ポケットステーションは単色表示しかできないので60FPSで画像を点滅させて濃淡を表現していました。
残念な事にこれもスペースガード特殊部隊ガイアと同じくHDDが壊れてデータが消えてしまったときにプログラムごと紛失しました。

TinySTG

TinyArcadeの自作ソフト第2弾として開発しました。プログラムは完全に0から作り直しました。
Vectorに登録したものとは別物です。後にAndroidにも移植しました。
TinyArcade版
https://tinycircuits.com/blogs/games/tinystg
Android版
https://play.google.com/store/apps/details?id=info.daimonsoft.tinystg

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おまけ

DaicomSoftwareからDaimonSoftwareに変更

大門高校コンピュータ部ソフトウェアを略してDaiCom Softwareと名乗っていたのですが当時から有名だったDAICONFILMと関係があるのかと間違えられることがあったためDaimon Softwareと改名しました。

石川県金沢市桜田町

S.T.G.のSTAGE 1は石川県金沢市桜田町がモチーフになっています。S.T.G.を作り始めた頃は桜田町にあるI-O DATAって会社に勤めていたので第1ビル、第2ビル両方ゲーム中にも出てきます。看板がI-O ATA、I-O DAAになっているのは本当にネオンが切れてそうなっていた時期があったからです(笑)ゲーム中では石川県の国道8号線「示野中交差点」からカジマート桜田店方向に向かってまっすぐ犀川の横の道沿いに進んで若宮大橋辺りで雲の上に飛び立ちボスと戦います。あれから20年たった2018年にGoogleMapを見てみると当時あったケーズデンキや王様の本、8番らーめん、ローソンは無くなってしまっているのですね・・・。
ちなみにCD-ROM化するときにそのままではまずいということになってケーズデンキはワイズデンキなどに変わっています。
当時の案としてはこのまま兼六園まで進んで池の中からあの有名な灯篭がくっついたボスが出現する予定でした。
しかし、湖面が割れるなど水の表現が難しく結局没になってしまいました。残念。

マルチ君

実は初期のS.T.G.ではVERY HARDモードをクリアするとULTRA HARDモードが出現しそれもクリアするとMULTI KUNモードが出現します。
自機がマルチ君に変化しものすごく強いショットを打ち、ものすごい数の誘導弾をバラまきます。
このモードでは敵もかなり強く設定されていてものすごい数の弾を出してくるのですが最強設定のマルチ君には敵わず実質EASYモードよりも簡単になっていました(笑)
ちなみにマルチ君は当時のI-O DATAのマスコットキャラクタだったのですがいつの間にか居なくなっていました。
I-O DATAをクビになったマルチ君がI-O DATAを破壊して飛び立ったという事件がストーリーだったような気がしますがよく覚えていません。

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応援画像

制作期間中にデザイン担当の堀井さんから応援画像をたくさんいただきました。
今回特別に許可を頂きその一部を掲載しました。

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ブンブンさんに実況してもらいました

☆ブンブンのゲーム実況ブログ☆
http://yukkuribunbun.blog65.fc2.com/
【土塊様公認】アプリコンテスト大賞受賞作「S.T.G.」実況【その1】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm25215690
【土塊様公認】アプリコンテスト大賞受賞作「S.T.G.」実況【その2】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm25216851

開発メンバー

プログラム

DaimonSoftware kuran_kuran

デザイン

土塊 堀井大介

BGM

CONSUMERS STUDIO

サウンド

neko.png

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